成果を急ぐな。学びできない」と感じていませんか。『入社1年目の教科書』から学んだのは、成果を急ぐより、仕事から学ぶ速度を上げることでした。コピーや議事録など、目の前の仕事を成長の教材へ変える考え方を、食品メーカー営業時代の実体験から紹介します。
みなさんこんにちは!
サラリーマンの大樹です!
新しい環境に入ると、早く成果を出したくなります。
新卒でも。
転職でも。
異動でも。
新しいプロジェクトでも同じです。
早く仕事を覚えたい。
周囲に認められたい。
重要な仕事を任されたい。
私も食品メーカーへ入社した頃は、そう考えていました。
営業として入社したのだから、早く商談へ行きたい。
お客様と話したい。
自分の提案で成果を出したい。
しかし、最初から自分が望む仕事ばかりを任されるわけではありません。
コピー。
資料整理。
サンプル発送。
販促物の組み立て。
成果へ直接つながっているようには見えない仕事もあります。
そんな仕事を前にすると、
「もっと成長できる仕事を任せてほしい」
と思う人もいるでしょう。
でも今振り返ると、私は仕事の価値を少し狭く見ていました。
仕事の価値は、仕事内容だけでは決まりません。
その仕事から何を持ち帰るかで決まります。
コピーをコピーだけで終わらせる人もいます。
コピーをしながら、先輩の営業を学ぶ人もいます。
同じ仕事です。
使う時間も変わりません。
それでも、一年後に残るものは違います。
この考え方を改めて言葉にしてくれたのが、岩瀬大輔さんの『入社1年目の教科書』でした。
ただし、この本を読んで人生が変わったわけではありません。
私にとっては、新しい知識を得る本というより、それまでの経験の答え合わせをする本でした。
大学時代には、役員秘書、新規事業、資料作成、SaaS営業などを経験しました。
食品メーカーへ入社してからも、さまざまな仕事を任されました。
その後、この本を読んだときに思ったんです。
「仕事ができる人は、やっぱり同じことを大切にしているんだ。」
業界が違っても。
会社が違っても。
立場が違っても。
仕事ができる人は、目の前の仕事から学ぶことをやめません。
この記事は、『入社1年目の教科書』の要約ではありません。
入社一年目の人だけに向けた記事でもありません。
この記事で伝えたいことは、一つです。
成果を急ぐな。学びを急げ。
成果を出すには、基礎が必要です。
その基礎は、特別な研修だけで身につくものではありません。
毎日の仕事から、何を学ぶか。
その積み重ねによってつくられます。
明日、コピーを頼まれるかもしれません。
議事録を書くかもしれません。
資料をまとめるかもしれません。
そのとき、
「早く終わらせよう」
だけで終わるのか。
「この仕事から何を持ち帰れるだろう」
と考えるのか。
この記事を読み終えたとき、仕事を見る目が少しでも変わっていたら嬉しいです。
仕事は成果を出す場所だと思っていた
社会人になると、成果を求められます。
売上。
利益。
契約件数。
納期。
評価。
成果を意識することは当然です。
会社は学校ではありません。
仕事をして価値を提供し、その対価として給与を受け取ります。
だから私も、一日でも早く成果を出したいと思っていました。
ただ、成果を意識しすぎると、仕事を見る目が狭くなることがあります。
商談なら成長できる。
コピーでは成長できない。
提案書を作る仕事には価値がある。
サンプルを発送する仕事は単なる作業。
そんなふうに、仕事そのものへ勝手な順位をつけてしまうのです。
しかし、一年目の自分には、大きな成果を出すための基礎がありません。
商品の知識。
会社の仕組み。
仕事の進め方。
提案の組み立て方。
お客様の見方。
どれも十分ではありませんでした。
基礎がないまま大きな成果を急いでも、簡単には届きません。
それなのに、成果が出そうな仕事ばかりを求めてしまう。
成果に近そうな仕事だけを選びたくなる。
地味に見える仕事を遠ざけたくなる。
この状態こそ、遠回りなのだと思います。
なぜなら、基礎を身につける材料は、日常の仕事の中にいくらでもあるからです。
成果そのものは、相手や市場、タイミングにも左右されます。
自分が頑張ったからといって、必ず今日結果が出るとは限りません。
一方で、目の前の仕事から一つ学ぶことは、自分で選べます。
成果を出せなかった会議でも、優秀な人の質問は持ち帰れます。
受注できなかった商談でも、お客様の反応は持ち帰れます。
慣れない資料作成でも、伝わりやすい順番を考えることはできます。
成果を基準にすると、失敗した仕事は「価値がなかった」と見えてしまいます。
学びを基準にすれば、失敗した仕事も次の成果につながる材料になります。
私は「成果につながる仕事」を探していました。
でも、本当に探すべきだったのは、
成長につながる見方
でした。
この本は仕事の教科書ではなく、学び方の教科書だった
『入社1年目の教科書』には、社会人として大切にすべき基本が数多く書かれています。
一つひとつだけを見れば、派手な内容ではありません。
だから、本書を新人向けのマナー集や仕事術の一覧として読むこともできます。
しかし、私は少し違う読み方をしました。
この本が教えてくれるのは、
「何をすれば仕事ができるようになるか」
だけではありません。
仕事からどう学べばいいか
です。
本書には、「50点で構わないから早く出す」という考え方があります。
最初から完璧な答えを一人で作ろうとしない。
早く人へ見せる。
意見をもらう。
直す。
この考え方は、今回の記事の結論とつながっています。
最初から成果を完成させようとするのではありません。
学ぶ回数を増やすことで、成果へ近づいていくのです。
本書には「つまらない仕事はない」という原則もあります。
私はこれを、
「すべての仕事を好きになろう」
という精神論だとは捉えていません。
仕事の見方を変えれば、どんな仕事からも持ち帰れるものがある。
そういう意味だと考えています。
さらに、本書には「仕事は復習がすべて」という指針もあります。
仕事をやって終わるのではない。
何が良かったのか。
何が足りなかったのか。
次はどうするのか。
一度経験した仕事を次へつなげることで、仕事は初めて自分の力になります。
早く出す。
人から学ぶ。
振り返る。
次で試す。
本書に書かれた一つひとつの原則は、ばらばらの仕事術ではありません。
仕事から学ぶ回数を増やすための方法です。
私は本書を読みながら、大学時代や食品メーカー時代の経験を思い返しました。
役員秘書。
新規事業。
資料作成。
SaaS営業。
コピー。
サンプル発送。
販促物の組み立て。
一見すると、ばらばらの経験です。
しかし、共通することがありました。
目の前の仕事を終わらせるだけではなく、
「ここから何を学べるだろう」
と考えていたことです。
だから『入社1年目の教科書』は、私にとって新しい答えを与えた本ではありませんでした。
それまで経験から感じていたことを、仕事の原則として言語化してくれた本でした。
そして、その考え方を最も分かりやすく表しているのが、食品メーカー時代に任されたコピーの仕事です。
コピーは雑務ではなく営業教材だった
食品メーカーで営業をしていた頃。
先輩や上司から、提案資料や会議資料のコピーを頼まれることは日常的にありました。
特別な出来事ではありません。
会社から求められていることも明確です。
必要な部数を確認する。
コピーする。
資料をそろえる。
頼まれた相手へ渡す。
これで仕事は完了です。
ただ、私はコピーだけで終わらせるのはもったいないと思っていました。
どうせコピーするなら、中身を見た方が得。
そう考えていたからです。
コピーをする時間は変わりません。
五分なら五分。
十分なら十分。
その時間をコピーだけに使うこともできます。
提案資料を読み、先輩や上司の営業を学ぶ時間に変えることもできます。
だったら、学んだ方が得です。
提案資料には、実際の仕事で使われているノウハウが詰まっています。
どんな順番で提案するのか。
どのように資料を構成するのか。
相手へどう伝えるのか。
細部まですべて理解できなくても構いません。
一つでも気づきを持ち帰れば、コピーだけをしていた時間とは価値が変わります。
会社が私へ頼んだ目的は、
「資料をコピーすること」
でした。
しかし、私はそこへもう一つ目的を加えました。
「営業を学ぶこと」
です。
会社から与えられる仕事は同じでも、自分で目的を増やすことはできます。
コピーを終わらせるだけの人と、コピーをしながら営業を学ぶ人。
二人が使う時間は同じです。
それでも、一年後に残っているものは同じではありません。
一回で持ち帰れる学びは、小さいかもしれません。
それでも、日常的に発生する仕事です。
コピーするたびに一つ見る。
資料を渡されるたびに一つ考える。
その回数が積み重なれば、少しずつ自分の中に営業を見る視点が増えていきます。
私はコピーをしているだけではありませんでした。
同時に、営業を学んでいました。
この経験から、仕事には二つの価値があると考えるようになりました。
一つは、
仕事を終わらせる価値。
もう一つは、
仕事から学ぶ価値。
仕事を終わらせることは、会社から求められています。
しかし、仕事から何を学ぶかは、誰かが決めてくれるものではありません。
自分で探し、自分で回収するものです。
仕事の価値が低いのではありません。
与えられた目的だけで終わらせると、持ち帰れる価値が少なくなるのです。

どんな仕事にも学ぶ価値がある
コピーは分かりやすい例です。
しかし、この考え方はコピーだけに当てはまりません。
食品メーカー時代には、サンプル発送も担当しました。
会社から与えられた目的は、サンプルを正しく発送することです。
必要な手続きを進める。
承認を得る。
決められた流れに沿って発送する。
それだけ見れば、単純な作業に思えるかもしれません。
でも、何度も担当していると、会社の動きが少しずつ見えてきます。
発送するまでには承認フローがある。
仕事には決められた順番がある。
サンプル発送を終わらせながら、社内業務の流れも自然と覚えていきました。
会社の仕組みを説明する研修を受けるだけでは、実際の仕事の流れまで理解できないことがあります。
しかし、自分で手続きを進めると、
「ここで確認が必要なのか」
「この順番で進むのか」
と、仕事のつながりが具体的に見えてきます。
販促物の組み立ても同じでした。
会社から求められた目的は、販促物を組み立てることです。
しかし、実際に手を動かすと、完成した状態を見るだけでは分からなかったことに気づきます。
お客様にとって使いやすいだろうか。
組み立てる人が迷わないだろうか。
使う側から見ると、どこが分かりにくいだろうか。
販促物を完成させながら、顧客視点を持つきっかけも得られました。
振り返ると、
コピーからは営業を学びました。
サンプル発送からは会社の流れを学びました。
販促物の組み立てからは顧客を学びました。
仕事内容はすべて違います。
ただし、私の考え方は共通していました。
どうせやるなら、この仕事から一つでも多く持ち帰ろう。
これは、雑務をありがたがろうという話ではありません。
意味のない作業にも黙って耐えようという話でもありません。
目の前の仕事に使う時間が決まっているなら、その時間から得られる価値を自分で増やそうという話です。
例えば、先輩からお金を渡され、コーヒーを買ってきてほしいと頼まれたとします。
「雑用を頼まれた」
と思うこともできます。
仕事がきついときなら、
「少し休めてラッキー」
と思うかもしれません。
しかし、目的意識を持って見ると、別の価値も見えてきます。
コーヒーを買うことをきっかけに、その先輩の好きな飲み物を知る。
ついでに、ほかの先輩の好みも聞いてみる。
次に話しかけるための情報を増やす。
頼まれた行動は、コーヒーを買うことです。
しかし、その行動から人を知ることもできます。
一つの行動から、一つの価値しか得てはいけない決まりはありません。
成長が速い人は、特別な仕事ばかりを任されているわけではありません。
同じ仕事から、ほかの人より多くの価値を回収しています。
大きな仕事が来るまで待つのではありません。
今ある仕事に、自分で学ぶ目的を加えています。
だから私は、「雑務」という言葉に違和感を持つようになりました。
雑務という名前をつけた瞬間に、
「この仕事には何もない」
と考えやすくなるからです。
価値がない仕事なのではありません。
まだ、自分が価値を見つけられていないだけかもしれません。
重要な仕事を任されてから学ぶのではありません。
目の前の仕事から学んだ人が、次の仕事を任されるようになります。
仕事の大きさが成長を決めるのではありません。
その仕事を見る深さが、成長を決めるのです。
成長が速い人は、早く答えを出すのではなく早く学ぶ
仕事を終わらせることは大切です。
期限を守る。
依頼された内容を完成させる。
相手が求める状態まで仕上げる。
社会人として当然のことです。
ただ、成長が速い人は、そこで完全には終わりません。
仕事が終わったあとに、もう一度だけ考えます。
「今回、何を学べただろう。」
「次に使えるものは何だろう。」
「もっと良くするなら、どこを変えるだろう。」
この数分があるかどうかで、一つの仕事から得られるものは変わります。
例えば、会議へ参加したとします。
会議を終えることだけが目的なら、決まったことと自分の宿題を確認して終わりです。
でも、そこへ自分の目的を加えれば、会議は別の教材になります。
話が分かりやすい人は、どんな順番で説明していたか。
議論が止まったとき、どんな質問が流れを変えたか。
意見が割れたとき、どのように結論へ近づけたか。
自分がほとんど発言できなかった会議でも、学べることはあります。
成果を出すことと、学びを得ることは別です。
成果が出ない日にも、学びは持ち帰れます。
むしろ、新しい環境では成果が出ない日の方が多いかもしれません。
分からない。
できない。
判断できない。
自分より詳しい人ばかりいる。
そんな状態で、いきなり大きな成果を出そうとすれば苦しくなります。
知ったふりをしたくなるかもしれません。
一人で何とかしようとして、長い時間を使うかもしれません。
しかし、一年目に本当に必要なのは、できる自分を演じることではありません。
できる人の考え方を、できるだけ早く吸収することです。
私は、一年目の自分が十時間考え続けるよりも、三十分考えて誰かに壁打ちした方が、良い結果へ近づけると思っています。
もちろん、何も考えずに聞けばいいわけではありません。
まず、自分なりに考える。
仮説をつくる。
分からない点を整理する。
そのうえで、人へ聞く。
相手の意見を受けて、もう一度考える。
再び相談する。
このサイクルを何度も回す。
一人で十時間同じ場所に立ち続けるよりも、短く考え、外から視点を取り入れ、何度も修正した方が前へ進めます。
本書の「50点で構わないから早く出す」という考え方も同じです。
完成度の低い仕事を出せという意味ではありません。
早く人の視点を入れ、学び、修正するために、最初の提出を早くするのです。
成果を急ぐ人は、早く正解を出そうとします。
学びを急ぐ人は、早く間違いを見つけようとします。
最初から完璧である必要はありません。
間違いを早く見つけて、直せばいい。
成長が速い人は、最初から正しい人ではありません。
考える、聞く、試す、直すという回数が多い人です。

『プラダを着た悪魔』も、仕事との向き合い方が変わって成長した
この考え方に触れると、私は『プラダを着た悪魔』を思い出します。
主人公のアンディが、最初から華やかな仕事を任されたわけではありません。
むしろ、最初に向き合うのは、
「こんなことをするために、この仕事を選んだわけではない」
と思いたくなるような仕事です。
最初のアンディは、その仕事へ意味を感じられていません。
自分がやりたい仕事ではない。
自分の能力を活かせる仕事でもない。
だから、目の前の仕事を自分の成長とは切り離して見ています。
しかし、仕事との向き合い方が変わると、行動も変わります。
相手が何を求めているのかを考える。
言われる前に準備する。
次に必要になるものを想像する。
その積み重ねによって信用され、任される仕事も変わっていきます。
ここで大切なのは、
「雑務へ耐えれば成功できる」
という話ではありません。
目の前の仕事を通して、
相手を知る。
仕事の基準を知る。
次に求められることを知る。
そうやって学んだから、任される仕事が変わったのです。
これは『入社1年目の教科書』と同じ構造です。
重要な仕事を任されてから、仕事ができる人になるのではありません。
目の前の仕事から学び、基礎を身につけた人が、重要な仕事を任されるようになります。
先に成果があるのではありません。
先に学びがあります。
その学びが信用や実力へ変わり、次の仕事につながります。
成果を急ぐな。学びを急げ
新しい環境に入ると、成果を出したくなります。
新卒なら、早く一人前になりたい。
転職なら、前職で身につけた力を証明したい。
異動なら、新しい部署でも役に立ちたい。
新しいプロジェクトなら、早く存在感を出したい。
その気持ちは自然です。
しかし、成果を急ぐほど、目の前の仕事を軽く見てしまうことがあります。
コピーを頼まれたら、
「営業ではない仕事を任された」
と思う。
サンプル発送なら、
「誰でもできる作業だ」
と思う。
会議で発言できなければ、
「今日は何もできなかった」
と思う。
これは、成果だけを基準に仕事を見ている状態です。
でも、学びを基準にすると見え方が変わります。
コピーから、先輩の提案方法を学べる。
サンプル発送から、会社の流れを学べる。
会議から、意思決定の進め方を学べる。
発言できなくても、優秀な人の質問や考え方を持ち帰れます。
仕事の大きさは、自分では決められないことがあります。
しかし、その仕事から得るものの大きさは、自分で変えられます。
だから私は、新しい環境へ入ったときほど、成果より先に学びを追いかけます。
成果を諦めるわけではありません。
成果へ最短で近づくために、学びを優先するのです。
今のコンサル営業でも、この考え方は変わっていません。
新しい業界。
新しいテーマ。
知らない専門用語。
自分より詳しい人。
環境が変われば、何年働いていても一年目に戻ります。
そんなとき、
「自分はこれくらいできる」
と証明しようとするより、
「この人から何を吸収できるだろう」
と考えた方が得です。
できないことを隠すより、できる人の考え方を借りる。
分からないまま長く悩むより、短く考えて早く壁打ちする。
成果を演出するより、自分の基礎を増やす。
常に一年目だと思えば、学ぶことへの抵抗が減ります。
『入社1年目の教科書』は、新卒だけに向けた本ではありません。
自分が新しい環境へ入り、再び一年目になったときに、何を優先するべきかを思い出させてくれる本です。
成果を出せる自分を急いで見せる必要はありません。
成果を出せる自分へ、早く成長すればいい。
そのために急ぐべきものは、成果ではありません。
学びです。
今日から、一時間に一つだけ持ち帰る
では、明日から何をすればいいのでしょうか。
難しいことは必要ありません。
私は、
一時間に一つ、学びを回収する。
それくらい具体的でいいと思っています。
一時間働いたら、何か一つだけ持ち帰る。
資料の構成でも構いません。
先輩の質問でも構いません。
メールの書き方でも構いません。
会議の進め方でも構いません。
お客様の反応でも構いません。
大きな発見である必要はありません。
「この資料は、結論から書くと分かりやすい。」
「この質問をすると、相手が話しやすそうだ。」
「この説明の順番なら、話が伝わりやすい。」
そんな小さな気づきで十分です。
一日八時間働けば、八回の機会があります。
年間二百日働くなら、約千六百回です。
もちろん、千六百個すべてが新しい知識になるわけではありません。
同じことに何度も気づく日もあります。
何も持ち帰れなかったと感じる時間もあるでしょう。
それでも、
「何を学べるだろう」
と千六百回考えた人と、
「早く終わらせよう」
だけで一年を過ごした人では、仕事を見る目が変わります。
成長は、一度の大成功で完成するものではありません。
小さな発見が積み重なり、少しずつ判断や行動が変わっていくものです。
だから、一時間ごとに成果を求める必要はありません。
一時間で大きな成果が出る仕事は、ほとんどないからです。
でも、一時間に一つ学ぶことはできます。
成果は相手や市場、タイミングにも左右されます。
学びは、自分で取りに行けます。
成果が出なかった一日でも、学びを持ち帰れたなら、その日は次の成果へ進んだ一日です。
一日の終わりに、こう振り返ります。
「今日は何を終わらせたか」
だけではなく、
「今日は何を学んだか」
この問いを加えるだけで、同じ仕事から得られるものは変わります。

まとめ|仕事の価値は、そこから何を持ち帰るかで決まる
『入社1年目の教科書』を読んだとき、私は新しい答えを教わったというより、それまでの経験の答え合わせをしているように感じました。
大学時代に経験した仕事。
食品メーカーで任された仕事。
現在のコンサル営業で向き合っている仕事。
仕事内容は違います。
環境も違います。
それでも、成長するときの姿勢は変わりません。
与えられた仕事を、与えられた目的だけで終わらせない。
コピーをしながら、営業を学ぶ。
サンプルを送りながら、会社の流れを学ぶ。
販促物を組み立てながら、顧客を学ぶ。
会議へ参加しながら、優秀な人の考え方を学ぶ。
一つの行動から、もう一つの価値を持ち帰る。
その積み重ねが、仕事の密度を上げます。
華やかな仕事だから成長できるわけではありません。
地味な仕事だから成長できないわけでもありません。
仕事の価値は、仕事内容だけでは決まりません。
その仕事から何を持ち帰るかで決まります。
新卒でも。
転職でも。
異動でも。
新しいプロジェクトでも。
環境が変われば、誰でも一年目です。
一年目には、成果を出したくなります。
でも、基礎がないまま成果だけを急ぐと、かえって遠回りになります。
まずは、目の前の仕事から一つ学ぶ。
分からなければ、自分で短く考えて人へ聞く。
次の仕事で試す。
そして、また修正する。
その回数を増やした人から、少しずつ成果へ近づいていきます。
明日、どんな仕事を任されるかは分かりません。
自分が望んでいた仕事ではないかもしれません。
誰にでもできそうな仕事かもしれません。
それでも、一度だけ考えてみてください。
「この仕事から、何を持ち帰れるだろう。」
会社は仕事を与えてくれます。
しかし、その仕事を教材へ変えられるかは自分次第です。
成果を急ぐな。学びを急げ。
それが、新しい環境で最速で成長するために、私が『入社1年目の教科書』から学んだ仕事の見方です。



コメント