毎日忙しく働いている。予定も立てている。余裕も持たせている。それなのに、なぜ仕事やプロジェクトは予定どおり進まないのか。エリヤフ・ゴールドラットの『クリティカルチェーン』をもとに、「個人の予定」ではなく「全体の流れ」を見る仕事の進め方を、コンサル営業の実体験とともに考えます。
みなさんこんにちは!サラリーマンの大樹です!
忙しい日ほど、
「今日は仕事をしたな」
と思います。
朝からメール。
チャット。
会議。
資料作成。
社内確認。
顧客対応。
気づけば夕方です。
ほとんど休まず動いている。
でも、一日の最後に振り返ってみると、
「今日、何が前に進んだんだろう」
と感じることがあります。
仕事をしていないわけではありません。
むしろ、ずっと何かをしています。
それでも、成果につながった感覚が薄い。
この違和感を考えるうえで面白かったのが、エリヤフ・ゴールドラットの『クリティカルチェーン』です。
『ザ・ゴール』で知られるゴールドラットが、TOC(制約理論)をプロジェクト管理へ応用した一冊です。
この本には、
クリティカルチェーン。
プロジェクトバッファ。
資源制約。
マルチタスク。
さまざまな考え方が登場します。
でも、僕が一番重要だと思ったのは、もっとシンプルなことでした。
プロジェクト管理で守るべきなのは、一人ひとりの予定ではなく、全体の流れである。
仕事が遅れると、僕たちは人を急がせます。
もっと細かく予定を立てます。
もっと余裕を持たせます。
もっと早く始めます。
でも、それでも遅れることがある。
なぜなのか。
今回は、その理由を考えていきます。
「みんな忙しいのに、なぜ予定どおり進まないのか」を考えるきっかけになる一冊です。
みんな忙しい。それでも仕事が前に進まないのはなぜか
仕事が遅れると、僕たちは最初に「誰が遅れているか」を探します。
資料が届いていない。
確認が返ってきていない。
会議の日程が決まらない。
意思決定が止まっている。
だから、
「もっと早くお願いします」
「進捗を確認しましょう」
「締切を守りましょう」
となる。
もちろん、それが必要な場面はあります。
でも、本当にそれだけでしょうか。
たとえば、自分の一日を考えてみます。
営業資料を作っている途中でメールを見る。
返信する。
資料へ戻る。
今度はチャットが来る。
対応する。
その途中で別案件を思い出す。
少し確認する。
また資料へ戻る。
一つひとつは全部仕事です。
サボっているわけではありません。
むしろ、ずっと働いている。
けれど、一日の終わりに振り返ると、
資料は途中。
別案件も途中。
企画も途中。
メールとチャットだけは大量に処理した。
そんな状態になることがあります。
このとき、仕事の量は多い。
でも、成果として前に進んだ量は少ない。
ここで重要なのは、
忙しさは活動量であって、進捗ではない
ということです。
進捗とは、本来、
成果がゴールへどれだけ近づいたか。
です。
営業なら、
メールを何通送ったかではない。
案件が次の段階へ進んだか。
資料作成なら、
何ページ作ったかではない。
相手が判断できる状態になったか。
プロジェクトなら、
全員が忙しかったかではない。
成果物が完成へ近づいたか。
忙しさと進捗を混同すると、
全員が頑張っているのに、全体だけが進まない
という状態が起こります。
『クリティカルチェーン』は、まさにこの矛盾を扱う本です。
一人ひとりを管理しても、全体がうまくいくとは限らない
プロジェクトでは、仕事を分けて管理します。
Aさんはこの仕事。
Bさんは次の仕事。
Cさんはその次。
それぞれに期限を設定する。
すると、自然にこう考えます。
Aさんが予定どおり。
Bさんも予定どおり。
Cさんも予定どおり。
なら、全体も予定どおり終わるはずだ。
理屈としては正しそうです。
でも、現実の仕事はそんなに単純ではありません。
プロジェクトには依存関係があります。
前の作業が終わらなければ、次へ進めない。
さらに、人や設備といった資源にも制約があります。
スケジュール上は、
Aの仕事とBの仕事を同時にできる。
でも、両方を担当する人が同じなら、現実には同時にできません。
ここが、一般的なクリティカルパスと、『クリティカルチェーン』で考える視点の大きな違いです。
クリティカルパスでは、主に作業の順序や依存関係を見る。
一方、クリティカルチェーンでは、
「誰がその仕事をするのか」
という資源制約まで考える。
つまり、
作業上は並行できても、
同じ人しかできないなら、
実際には直列になります。
この違いは大きい。
僕たちは予定表を見ると、
「この仕事とこの仕事は同時に進められる」
と考えます。
でも現実には、
同じ上司のレビューが必要かもしれない。
同じ専門家の確認が必要かもしれない。
同じ担当者が両方を持っているかもしれない。
予定表では仕事が並んでいる。
でも、処理する人は一人。
ここで渋滞が生まれます。
『ザ・ゴール』でも一貫しているのは、
部分最適を積み重ねても、全体最適になるとは限らない
という考え方です。
一人ひとりが自分の予定を守る。
各部署が自分のKPIを達成する。
全員の稼働率が高い。
それでも、全体成果が止まることはある。
プロジェクトは、独立したタスクの集まりではありません。
つながった一つの流れです。
この「流れ」を見失った瞬間に、
「私は予定どおりです」
という人がたくさんいるのに、
全体だけが遅れる。
そんなことが起こります。
余裕を持たせているのに遅れる。「安全時間」が消える理由
『クリティカルチェーン』で特に面白いのが、「余裕」の扱いです。
仕事を頼まれて、
「何日でできますか?」
と聞かれたとします。
うまくいけば3日。
でも、トラブルがあるかもしれない。
別件が入るかもしれない。
確認に時間がかかるかもしれない。
だから、
「5日ください」
と答える。
これは自然です。
むしろ慎重な仕事の進め方に見えます。
ところが、全員が同じことをするとどうなるか。
タスクAにも余裕。
タスクBにも余裕。
タスクCにも余裕。
タスクDにも余裕。
プロジェクト全体には、かなりの安全時間が入ります。
それなら予定どおり終わりそうです。
でも、実際にはそうならない。
なぜか。
本書では、その理由として人間の行動が扱われます。
代表的なのが「学生症候群」です。
締切まで余裕があると、
「まだ大丈夫」
と思って、本格的な着手を後ろへずらす。
夏休みの宿題を、最終週になって始めるようなものです。
もう一つが、パーキンソンの法則です。
仕事は、与えられた時間を使い切るまで膨らみやすい。
3日で終わる仕事でも、
締切が5日後なら5日使う。
そして、さらに厄介なのが、
早く終わった利益は後工程へ渡りにくいのに、遅れは後工程へ伝わりやすい
ことです。
予定より1日早く終わった。
だから、次の人が1日前倒しで始められる。
毎回そうなればいい。
でも、現実には次の担当者が別の仕事をしていることもあります。
早期完了の1日は消える。
一方、1日遅れれば、
次の工程は確実に1日遅れやすい。
つまり、
早く終わった時間は消え、遅れだけが残る。
こうして、各担当者が持っていたはずの安全時間が、プロジェクト全体を守れなくなります。
そこで『クリティカルチェーン』では、
安全をなくすのではなく、
安全を集める
という発想をします。
各タスクに余裕を分散させるのではなく、
プロジェクト全体を守るバッファとして持つ。
ここは誤解しやすいところです。
「余裕を削って、みんなを追い込め」
という話ではありません。
仕事には不確実性がある。
トラブルも起こる。
人間も予定どおりには動かない。
だからこそ、
不確実性を個人に背負わせるのではなく、全体で吸収する。
これが重要です。

この考え方を知ると、
「余裕を持たせれば安全になる」
という常識も少し違って見えます。
重要なのは、
余裕があるかどうかではない。
その余裕が、本当に全体を守れる場所にあるか。
です。
「なぜ余裕を持たせても遅れるのか」を、学生症候群やバッファという考え方から理解できる一冊です。
仕事を増やすほど、仕事は遅くなることがある
もう一つ、『クリティカルチェーン』を仕事へ応用しやすいと思う理由があります。
マルチタスクです。
仕事が多い。
早く進めたい。
だから、全部始める。
案件A。
案件B。
案件C。
案件D。
全部少しずつ動かす。
一見すると、効率が良さそうです。
でも、道路を想像すると分かりやすい。
道路には処理できる車の量があります。
車が少なければ、スムーズに進む。
ところが、道路の処理能力以上に車を流し込むと渋滞する。
車はたくさんある。
全車エンジンも動いている。
ドライバーも全員働いている。
それでも、全体は前に進まない。
仕事も同じです。
案件を増やす。
タスクを増やす。
会議を増やす。
全部早く始める。
すると、
切り替え。
中断。
再開。
確認。
待ち。
が増えます。
しかも、本質は単なる集中力の問題だけではありません。
限られた資源へ仕事が集中すること
が問題です。
たとえば、三つの案件を同時に始めたとします。
資料作成はそれぞれ進む。
でも、最後のレビューをできる人が一人しかいない。
すると、その人の前に三案件が並ぶ。
上流工程では、
「全部進んでいます」
と見える。
でも、ボトルネックの前では仕事が積み上がる。
ここでさらに新しい案件を始める。
すると、仕事の列はもっと長くなる。
僕はこれを、仕事の渋滞だと考えています。
忙しいから遅いのではありません。
処理能力以上に仕事を流し込むから忙しくなり、結果として遅くなる。
ここを逆に考えると、
仕事が遅いときに必要なのは、
「もっと速くやろう」
とは限らない。
むしろ、
同時に動かす仕事を減らす
方がいいことがあります。
ただし、ここで終わると単なる「マルチタスクをやめよう」という話になります。
『クリティカルチェーン』が面白いのは、さらにその先を見ることです。
重要なのは、
どこまで仕事を流せるかは、全体の中で最も詰まりやすい資源によって決まる
ということ。
だから、
仕事を増やす前に、
「どこが制約になるか」
を見る。
そこを無視して仕事を流し込めば、
いくら上流が速くても、最後は詰まります。
必要なのは、
仕事量を最大化することではありません。
全体の流れを基準に、仕事の投入量を決めること。
です。

始めた仕事が5件ある。
でも、完成はゼロ。
それより、
2件しか動かしていない。
でも、2件とも終わった。
成果として価値があるのは、後者かもしれません。
仕事は、始めた瞬間に価値を生むわけではない。
ゴールまで流れて、初めて成果になる。
仕事は「何件動いたか」ではなく「どこまで進んだか」で見る
この考え方は、営業でも実感があります。
営業では、活動量を見る数字がたくさんあります。
アポ数。
接点数。
訪問数。
メール数。
もちろん、活動量は必要です。
何もしなければ、成果も生まれません。
僕自身も、営業活動を見るときにアポ数を重視していた時期があります。
アポが増えれば、仕事をしている感覚も増えます。
予定が埋まる。
人に会う。
社内へ共有する。
次の資料を作る。
活動はどんどん増える。
でも、仕事を続ける中で、
アポを増やすことと、成果が前へ進むことは同じではない
と考えるようになりました。
アポを取った。
そこで終われば、入口を作っただけです。
その先で、
リード化したのか。
案件が進んだのか。
次の意思決定へ近づいたのか。
そこまで見なければ、本当の流れは分からない。
だから今は、単純なアポ数だけでなく、
アポからリード化へ進んだか
を見ることを意識しています。
会う相手についても同じです。
誰にでも会えば、接点数は増えます。
予定表も埋まります。
でも、成果につながる可能性まで同じではありません。
だから、役職層へ絞る。
活動を減らすためではありません。
成果につながる流れへ時間を寄せるためです。
ここで僕の仕事の見方は変わりました。
仕事量が多いか。
予定表が埋まっているか。
どれだけ動いたか。
それだけではなく、
その仕事が、どこまで次へ進んだのか。
を見る。
メール。
チャット。
資料。
企画。
こうした仕事も同じです。
全部に少しずつ触れば、
「今日は忙しかった」
という感覚は残ります。
でも、成果として次の工程へ渡ったものがなければ、
全体としては前へ進んでいません。
入口を増やせば、仕事は増えます。
でも、
入口を増やすことと、出口を増やすことは違う。
だから僕は、
忙しかった日ほど、
「今日、何件やったか」
ではなく、
「今日、何が次へ進んだか」
を見る方が大切だと考えています。
プロジェクトマネージャーだけでなく、営業・企画・コンサルなど複数の仕事を同時に動かす人にも応用しやすい考え方が詰まっています。
全員が頑張るだけでは、一本の仕事は完成しない
この構造を直感的に理解しやすい作品があります。
アニメ『SHIROBAKO』です。
『SHIROBAKO』は、アニメ制作の現場を描いた作品です。
一本の作品を完成させるには、多くの工程があります。
脚本。
絵コンテ。
原画。
動画。
撮影。
音響。
編集。
それぞれの工程に、人がいます。
ここで重要なのは、
全員が自分の作業を頑張れば、それだけで作品が完成するわけではない
ことです。
原画が完成しなければ、次へ渡せない。
前工程が遅れれば、後工程にも影響する。
特定の人へ仕事が集中すれば、そこで全体が詰まる。
担当者一人ひとりは忙しい。
全員が働いている。
それでも、
一本のアニメとして納品されなければ、プロジェクトは終わっていない。
この構造が、『クリティカルチェーン』と重なります。
Aさんが100%頑張った。
Bさんも100%頑張った。
Cさんも予定どおり働いた。
それは大切です。
でも、それ自体が最終成果ではありません。
重要なのは、
それぞれの仕事が次の工程へつながり、最後まで流れたか。
です。
『SHIROBAKO』を見ていると、
「誰が一番頑張ったか」
より、
「一本の作品をどう完成まで運ぶか」
が重要だと分かります。
仕事も同じです。
資料担当が忙しかったか。
営業が何件動いたか。
マネージャーが何時間働いたか。
それだけでは全体成果は測れません。
全員の仕事が、
一つのゴールへつながっているか。
そこを見る必要があります。
管理するべきは「誰が遅れているか」ではなく「全体がどれだけ危ないか」
プロジェクトで遅れが出ると、
「誰が遅れている?」
と確認したくなります。
もちろん、原因把握は必要です。
でも、『クリティカルチェーン』では、そこからさらに一段上を見る。
重要なのは、
その遅れがプロジェクト全体へどれくらい影響するのか。
です。
すべての遅れが同じではありません。
ある仕事が1日遅れても、
全体の納期には影響しないかもしれない。
一方で、ある重要な工程が半日遅れただけで、
多くの後工程が止まることもある。
だから、個別タスクの遅れだけを見るのではなく、
プロジェクトバッファがどれくらい消費されているかを見る。
ここで管理の問いが変わります。
従来なら、
「Aさんは何日遅れている?」
と聞く。
クリティカルチェーンの考え方では、
「その遅れは、全体の安全余裕をどれだけ消費している?」
を見る。
つまり、
人を管理する視点から、全体のリスクを管理する視点へ変える。
この違いは大きい。
全員へ、
「急いでください」
と言う必要はありません。
本当に全体へ影響するところを優先する。
たとえば、
一つ遅れると5人が待つ仕事。
そこだけは最優先で進める。
反対に、
数日遅れても誰も困らない仕事なら、
必要以上に急がせない。
全部を重要にすると、
本当に重要なものが見えなくなります。
そして、
全部を急がせると、
またマルチタスクが増える。
ここでも「流れを見る」が重要になります。
全員を100%働かせるより、全体を速く終わらせる
会社では、
人が空いている状態を「無駄」と感じることがあります。
少し余裕がある。
なら、別の仕事を入れる。
まだできそう。
なら、もう一案件。
結果、全員が忙しくなる。
稼働率は高い。
予定表も埋まる。
一見すると、とても効率がいい。
でも、本当にそうでしょうか。
道路が100%埋まっていたらどうなるか。
効率的ではありません。
渋滞です。
仕事も同じです。
人の処理能力ギリギリまで仕事を詰め込む。
すると、少し予定外の仕事が入っただけで、
すべてが崩れます。
緊急対応。
顧客からの依頼。
会議。
レビューの差し戻し。
病欠。
予定は必ず揺れます。
それなのに、全員が100%埋まっていたら、
揺れを吸収する場所がありません。
すると、
別案件を後ろへずらす。
その案件の後工程も遅れる。
また別の仕事へ影響する。
仕事が連鎖的に詰まる。
だから、
人を遊ばせないことと、成果を止めないことは違う。
人を100%働かせることが目的なら、
全員へ仕事を詰め込めばいい。
でも、プロジェクトを予定どおり終わらせることが目的なら、
余力があることに意味が出てきます。
流れを止めない。
不確実性を吸収する。
本当に重要な仕事へ集中する。
これは「暇な人を増やそう」という話ではありません。
部分の稼働率ではなく、全体の完了速度を見る。
という話です。
成果が出るのは、
みんなが忙しかったときではありません。
仕事がゴールまで流れたときです。
明日から「仕事の渋滞」を減らす3つの判断
では、『クリティカルチェーン』を読んだからといって、
明日から会社全体へCCPMを導入できるでしょうか。
現実的には難しいと思います。
既存の管理方法もあります。
組織ルールもあります。
だから、まずは自分の仕事から使えばいい。
僕なら、次の3つを意識します。
1.「何を始めるか」ではなく「何を終わらせるか」を決める
仕事を始めることは簡単です。
ファイルを開く。
資料へ着手する。
別案件を確認する。
メールの下書きを作る。
でも、途中の仕事が増えるほど、
頭の中には仕掛かり仕事が溜まります。
だから朝、
「今日は何に手をつけよう」
ではなく、
「今日は何を終わらせよう」
と決める。
一つ終われば、
次工程の人が動ける。
仕事が流れ始めます。
2.「今日は忙しかったか」ではなく「何が次へ進んだか」を見る
仕事の終わりに、
「今日は忙しかった」
で評価しない。
代わりに、
「今日は何が次の工程へ渡ったか」
を見る。
営業なら、
アポを取っただけなのか。
リード化まで進んだのか。
資料なら、
自分が書き終わっただけなのか。
相手が判断できる状態になったのか。
会議なら、
話し合っただけなのか。
次の行動が決まったのか。
活動ではなく、
流れを見る。
3.「全部急ぐ」のではなく「どこが止まると全体が止まるか」を見る
仕事が10個ある。
全部重要に見える。
全部急ぐ。
すると、全部少しずつ進む。
そして、全部終わらない。
だから先に考える。
「どれが止まると、他の仕事も止まる?」
そこを優先する。
後工程を止める仕事。
複数人を待たせる仕事。
重要な意思決定につながる仕事。
まずそこを流す。

今日から全部変える必要はありません。
新しい仕事を一つ増やす前に、
「今動いている仕事を一つ終わらせられないか」
と考える。
それだけでも、仕事の流れは変わります。
この記事では「全体の流れ」という一点に絞りましたが、本書ではバッファ管理、資源制約、複数プロジェクトなどをさらに体系的に学べます。
仕事を進めるとは、みんなを忙しくすることではない
最初の問いへ戻ります。
なぜ、予定を立て、
余裕も持たせ、
みんな頑張っているのに、
仕事は前へ進まないのでしょうか。
一つの理由は、
一人ひとりの予定や活動を守ることが目的になり、全体の流れを見失っているから。
です。
締切は大切です。
活動量も大切です。
一人ひとりが責任を持つことも大切です。
でも、それらは全部手段です。
プロジェクトの目的は、
成果を最後まで流し切ること。
営業なら、
アポ数だけではない。
案件を前へ進めること。
資料なら、
書き終えることだけではない。
相手が判断できる状態まで進めること。
仕事とは、
自分がどれだけ忙しかったかを証明することではありません。
ゴールを前へ進めることです。
だから、『クリティカルチェーン』から僕が一番持ち帰りたいのは、
複雑なプロジェクト管理手法そのものではありません。
プロジェクト管理で守るべきなのは、一人ひとりの予定ではなく、全体の流れである。
という考え方です。
今日の仕事が終わったとき、
「今日は何をしたか」
ではなく、
「今日は、何をゴールへ近づけたか」
と考えてみる。
その問いから、仕事の進め方は変わると思います。



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