健康/趣味

空腹は、食べるための時間ではなかった。──『「空腹」こそ最強のクスリ』から学んだ、自分で選ぶ食事

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『「空腹」こそ最強のクスリ』を読み、16時間断食を実践したものの、筋トレやボルダリングなど運動量の多い生活では続きませんでした。それでも残ったのは、食事を制限する習慣ではなく、自分の選択と向き合う時間でした。空腹が教えてくれた「自分で選ぶ力」は、食事だけでなく仕事にもつながります。

みなさんこんにちは!

サラリーマンの大樹です!

健康のために始めたことが、いつの間にか苦痛になっていた。

そんな経験はありませんか。

糖質制限。

16時間断食。

運動習慣。

最初は、

「これで変われるかもしれない。」

という期待があります。

でも、数週間、数ヶ月と続けるうちに、

「本当にこれを一生続けるのだろうか。」

そんな疑問が出てくることがあります。

私もそうでした。

健康には興味があります。

身体を動かすことも好きです。

筋トレを続けています。

休日にはボルダリングへ行きます。

海へ行けばサーフィンもします。

だからこそ、食事にも向き合いたいと思っていました。

そんな中で出会った本が、

『「空腹」こそ最強のクスリ』

でした。

この本を読んだ当初、私は単純にこう思いました。

「16時間断食を成功させるための本だ。」

そして実際に試しました。

朝食を抜く。

食べる時間を決める。

最初は順調でした。

「意外とできるかもしれない。」

そう感じていました。

しかし、私の生活では続きませんでした。

仕事終わりの筋トレ。

休日のボルダリング。

朝から海へ向かうサーフィン。

身体を動かす時間が多いほど、空腹の影響を強く感じるようになりました。

集中したいのに、頭の中には食事のことが浮かぶ。

楽しみたい運動なのに、身体が重く感じる。

そこで私は、16時間断食をやめました。

健康法として見れば、失敗だったのかもしれません。

でも、今振り返ると違います。

私はこの本から、断食という方法以上に大切なものを受け取っていました。

それは、

空腹になった時、一度立ち止まることです。

以前の私は、

お腹が空いたから食べていると思っていました。

でも、実際は違いました。

時間だから。

そこにあるから。

いつもの習慣だから。

そんな理由で食べていることが、たくさんありました。

空腹は、ただ食事を我慢する時間ではありませんでした。

自分の本音が聞こえる時間だったのです。

「本当に今、食べたいのか。」

「それとも、何となく手を伸ばしているだけなのか。」

その問いを持てるようになったことが、私にとって一番大きな変化でした。

この記事で伝えたいのは、

16時間断食の方法ではありません。

オートファジーの解説でもありません。

健康法の紹介でもありません。

健康とは、好きなものを我慢することではない。

自分で納得して、自分の意思で選べる状態をつくること。

そして、その考え方は仕事にも人生にもつながっている。

今回は、『「空腹」こそ最強のクスリ』から学んだ「選ぶ力」について書いていきます。

空腹は、食べるための時間ではなかった。

自分で選ぶための時間だった。

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健康のための我慢は、なぜ続かないのか

健康を意識すると、多くの人は最初に「減らすこと」を考えます。

食べる量を減らす。

好きなものを減らす。

飲む量を減らす。

もちろん、それ自体が悪いわけではありません。

身体のために必要な制限もあります。

でも、私が何度も感じたのは、

「我慢だけでは長く続かない。」

ということでした。

なぜなら、我慢には終わりがないからです。

今日は甘いものを我慢した。

今日はお酒を我慢した。

今日はラーメンを我慢した。

一日単位では達成感があります。

でも、その先にあるのは何でしょうか。

ずっと我慢し続ける生活です。

私は以前、

健康的な食事とは、正しいものを食べ続けることだと思っていました。

野菜を食べる。

タンパク質を取る。

身体に良いものを選ぶ。

それはもちろん大切です。

でも、それだけを追い求めると、食事が楽しくなくなってしまう瞬間があります。

例えば、旅行先。

せっかく遠くまで行ったのに、

「これはカロリーが高いからやめておこう。」

「お酒は控えよう。」

そんなことばかり考えていたら、その時間を本当に楽しめるでしょうか。

私は違うと思いました。

健康は、人生を楽しむためにあります。

人生の楽しみを削るために、健康があるわけではありません。

だから必要なのは、

「何を禁止するか。」

ではなく、

「なぜ、それを選ぶのか。」

を考えることでした。

ここで、私が『「空腹」こそ最強のクスリ』を読んで感じた大きな発見があります。

著者が伝えている16時間断食は、

単純に「食べる量を減らしましょう」という話ではありません。

食べない時間をつくることで、身体に変化を起こす。

そのために、空腹という時間を意識する。

ここが重要でした。

普段の生活では、空腹になる前に食べてしまいます。

朝だから朝食。

昼だから昼食。

休憩時間だからお菓子。

仕事終わりだから夕食。

私たちは、空腹を感じる前に食べることに慣れています。

だからこそ、一度食べない時間をつくる。

その時間の中で、

「自分は本当にお腹が空いているのか。」

と向き合う。

そこに、この本の大きな価値があると感じました。

私自身、16時間断食は続きませんでした。

でも、その時間を経験したことで、

今まで無意識だった食事が、意識するものに変わりました。

以前は、

「食べたい。」

と思った瞬間に食べていました。

今は、

「なぜ食べたいのか。」

を考えます。

疲れているからなのか。

本当に美味しいものを楽しみたいからなのか。

ただ習慣で手を伸ばしているだけなのか。

この違いは、とても小さく見えます。

でも、毎日の選択では大きな差になります。

健康とは、

正解の食事を探し続けることではありません。

自分が納得できる選択を増やすことです。

そして、そのためには一度立ち止まる時間が必要でした。

私にとって、その時間を教えてくれたのが、

『「空腹」こそ最強のクスリ』

だったのです。

16時間断食は続かなかった。それでも、考え方だけは残った

実際に16時間断食を始めた頃、私は少し期待していました。

「これなら身体が変わるかもしれない。」

朝食を抜く。

食べる時間を決める。

最初の数日は、それほど苦しくありませんでした。

むしろ、

「意外とできるな。」

そう感じていました。

でも、生活を続けるうちに、少しずつ違和感が出てきます。

仕事が終わって筋トレへ向かう日。

ベンチプレスをしていても、頭の中にあるのはフォームではありません。

「早く何か食べたい。」

その気持ちばかりが大きくなります。

休日のボルダリングも同じでした。

次の一手に集中したい。

身体の動きを考えたい。

でも、空腹が気になる。

サーフィンへ行く日もそうです。

海に入ることを楽しみたいのに、身体を動かすほど食事のことが頭に浮かんでくる。

運動を楽しむために健康を意識しているはずなのに、健康法のせいで運動を楽しめなくなっていました。

そこで私は思いました。

「これは、今の自分の生活には合わない。」

無理をすれば続けられたかもしれません。

空腹に慣れるまで我慢することもできたかもしれません。

でも、そのために筋トレやボルダリング、サーフィンの時間が苦しくなるなら、私が目指している健康とは違います。

だから、やめました。

正直に言えば、少し悔しさはありました。

健康法を始めるときは、

「今度こそ続けよう。」

と思います。

それなのに、また続かなかった。

一瞬、

「自分は意志が弱いのかもしれない。」

とも考えました。

でも、今はそう思いません。

健康法が続かなかったことと、健康について考えた時間が無駄だったことは、同じではないからです。

16時間断食は続きませんでした。

しかし、断食を経験したことで、私は初めて空腹を意識しました。

それまでは、空腹になる前に食べていました。

時間になれば食べる。

コンビニへ寄れば買う。

目の前にあれば手を伸ばす。

食べることが、ほとんど反射になっていたのです。

ところが、一度食べない時間をつくると、その反射の前に隙間が生まれます。

食べたい。

でも、すぐには食べない。

すると、自分へ問いかける時間ができます。

「これは本当の空腹なのか。」

「それとも、いつもの習慣なのか。」

断食はやめても、この問いだけは残りました。

そこが、私にとって一番大きな変化でした。

ある日の仕事帰り。

私はコンビニへ入りました。

飲み物を手に取り、レジへ向かいます。

途中には、ホットスナックが並んでいます。

以前なら、そのまま一つ追加していました。

理由はありません。

目に入ったから。

美味しそうだったから。

せっかくコンビニへ来たから。

その日も、手を伸ばしかけました。

でも、少しだけ立ち止まりました。

「本当に今、食べたいのかな。」

考えてみると、お腹はそれほど空いていません。

食べたいものが決まっていたわけでもありません。

ただ、いつもの流れで買おうとしていただけでした。

その日は、何も追加せずに会計をしました。

我慢した感覚はありませんでした。

むしろ、

「今日は自分で決められた。」

という感覚がありました。

これは、食べなかったことが偉いという話ではありません。

別の日なら、食べていたと思います。

本当に食べたい日なら、私は今でも買います。

大切なのは、食べたかどうかではありません。

自分で選んだかどうかです。

同じホットスナックでも、

自分で食べたいと思って買った一つと、

何となく買った一つでは、食べ終わったあとの気持ちが違います。

前者には満足が残ります。

後者には、

「別に今日じゃなくてもよかったな。」

という小さな後悔が残ります。

私は食べたことを後悔していたのではありません。

自分で選ばなかったことを後悔していたのです。

ここに気付いてから、食事との付き合い方が変わりました。

食べない時間が、食べる理由を見せてくれた

『「空腹」こそ最強のクスリ』が伝えているのは、何を食べるかだけではありません。

食べない時間をつくることです。

本書では、その時間が身体にもたらす意味が説明されています。

私は医師ではありません。

この記事で、オートファジーや断食の効果を詳しく解説するつもりもありません。

体調や生活習慣によって合う方法は違います。

実際、私には16時間断食が合いませんでした。

それでも、この本の考え方には大きな価値がありました。

著者は、食べない時間によって身体を休ませるという視点を示してくれました。

そして私は、その時間によって自分の選び方を見直すことができました。

食べない時間がある。

だから、食べる瞬間を意識できる。

すぐに満たさない。

だから、自分が何を求めているのか考えられる。

空腹は、ただ耐えるものではありませんでした。

本音が聞こえる時間でした。

本当に食べたいのか。

疲れを食事で紛らわせようとしているのか。

時間だから食べようとしているのか。

目の前にあるから手を伸ばしているだけなのか。

すぐに食べていた頃には、そんなことを考える余白がありませんでした。

空腹という余白ができたことで、初めて自分の欲求を区別できるようになったのです。

食べない時間が、食べる理由を見せてくれた。

これが、16時間断食を続けられなかった私に残った学びでした。

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『「空腹」こそ最強のクスリ』を、断食を成功させるための正解集として読む必要はないと思います。

私のように、紹介されている方法が生活に合わない人もいるはずです。

それでも、普段どれだけ無意識に食べているかに気付くきっかけにはなります。

方法をそのまま真似するのではなく、自分の生活に何を残すか。

そう考えながら読むと、この本から受け取れるものはさらに増えると思います。

人は空腹ではなく、流れに反応して食べている

そういえば以前、『水曜日のダウンタウン』で、

「空腹より満腹の方がつらい説」

という企画を見たことがあります。

もちろん、バラエティ番組の企画です。

医学的な根拠として持ち出す話ではありません。

でも、見たときに思わず、

「確かに。」

と笑ってしまいました。

私たちは、空腹を怖がります。

お腹が鳴ると、すぐに何か食べなければいけないような気持ちになります。

でも、本当に苦しかった食事の記憶を振り返ると、満腹の方が多いのではないでしょうか。

飲み会で食べ過ぎた夜。

旅行先で食べ歩いたあと。

食べ放題で、

「もう一口も入らない。」

と言いながら帰った日。

空腹を恐れているのに、満腹になるまで食べてしまう。

少し不思議です。

なぜ、そんなことが起きるのでしょうか。

私は、空腹ではなく、周りの流れに反応しているからだと思います。

朝だから食べる。

昼休みだから食べる。

会議前だから軽く食べる。

コンビニへ寄ったから何か買う。

映画館へ行けばポップコーンを買う。

サービスエリアへ寄ればソフトクリームを食べる。

そこにある。

時間になった。

周りが食べている。

だから、自分も食べる。

一つひとつは悪いことではありません。

映画館のポップコーンも、旅行先のソフトクリームも、楽しみの一つです。

問題は、自分で選んでいるかどうかです。

本当に食べたいなら、食べればいい。

その場を楽しみたいなら、それも立派な理由です。

でも、

「いつもそうしているから。」

だけなら、一度立ち止まってもいい。

食事は、反射ではなく選択にできます。

旅行先で食べる寿司を、私は我慢したいとは思いません。

その土地へ行き、

その店を選び、

料理を楽しみにして、

日本酒との組み合わせまで味わう。

そこには、はっきりとした理由があります。

だから満足できます。

健康を理由に、その時間まで否定する必要はありません。

逆に、お腹が空いていないのに何となく食べたものは、どれだけ身体に良い食材でも満足できないことがあります。

何を食べたかだけでは、食事の価値は決まりません。

なぜ選んだか。

その理由が、食後の納得感を変えます。

健康とは、正しいものを食べることではなく、納得して選べることである

健康を考えるとき、私たちはすぐに正解を探します。

何を食べればいいのか。

何を避ければいいのか。

何時までに食べるべきか。

どれくらい我慢すればいいのか。

もちろん、栄養や生活習慣を考えることは大切です。

身体に必要なものを知ることも必要です。

でも、正解だけで毎日の食事を決めようとすると、どこかで苦しくなります。

仕事で疲れた日。

旅行へ出かけた日。

妻と食事を楽しみたい日。

好きなお酒と料理を合わせたい日。

人生には、栄養だけでは測れない食事があります。

私は以前、そうした食事を楽しんだあとに罪悪感を持っていました。

寿司を食べた。

日本酒を飲んだ。

ラーメンを食べた。

その瞬間は楽しかったのに、あとから、

「健康のためには良くなかったかもしれない。」

と考えてしまう。

食事を楽しんだはずなのに、最後に自分でその価値を下げていたのです。

でも今は、少し違います。

旅行先で寿司を食べたいなら、食べます。

日本酒を飲みたいなら、その日の料理に合わせて楽しみます。

ジャンクフードを食べたくなる日もあります。

その選択を、健康に失敗した日だとは思いません。

自分で食べたいと思い、納得して選んだ一食だからです。

反対に、目の前にあるから食べる。

時間になったから食べる。

何となく手が伸びたから食べる。

そんな一食は、食べたものに関係なく満足感が残りません。

つまり、食事の満足度を決めていたのは、料理の種類だけではありませんでした。

味。

空腹。

場所。

一緒に食べる人。

その日の気分。

いろいろな要素があります。

でも最後に大きく残るのは、

自分で選んだという感覚です。

健康とは、正解の食事を一度も外さないことではありません。

食べる日も、

食べない日も、

自分で決められることです。

その選択に納得できることです。

だから私は、食べ過ぎること自体をすべて悪いとは思いません。

旅行で美味しいものを食べ過ぎる日もあります。

お酒を楽しむ日もあります。

その時間に満足できたなら、それも人生に必要な一食です。

ただし、

「好きなものなら何でも食べていい。」

という話ではありません。

何となく食べることと、自分で楽しむと決めて食べることは違います。

前者は、食事に流されています。

後者は、自分で食事を選んでいます。

この違いをつくるのが、食べる前の小さな余白です。

すぐに満たさない。

一度だけ考える。

空腹という時間があるからこそ、

「今日は何を選びたいのか。」

という自分の本音が見えてきます。

本書は、食べない時間が身体に与える意味を教えてくれました。

そして私には、その時間がもう一つの意味を持ちました。

身体を休ませるだけではありません。

自分の選択を、習慣から取り戻す時間です。

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ここまで読んで、

「16時間断食が自分にも合うだろうか。」

と気になった方もいるかもしれません。

ただ、私の体験だけで合う・合わないを判断することはできません。

本書を読み、自分の体調や生活に照らして考えることが大切です。

私のように方法そのものは続かなくても、食事を見直すきっかけは残ります。

それだけでも、この本を読む価値はあると思います。

食品営業もコンサル営業も、違うのは商品があるかどうかだけだった

この考え方は、食事だけで終わりませんでした。

仕事にも、まったく同じ構造がありました。

私は以前、食品メーカーで営業をしていました。

お客様は卸店やスーパーです。

夏ならアイス。

冬なら鍋商材。

季節によって売る商品は、ある程度決まっています。

夏に鍋商材を強く売り込むことは、ほとんどありません。

一見すると、

食品営業は、会社から与えられた商品を売る仕事に見えます。

でも、実際は違います。

スーパーは、

「今年の夏は、アイスの売上を昨年より伸ばしたい。」

と考えています。

冬になれば、

「鍋商材をもっと売りたい。」

という目標があります。

だから営業は、その目的に合った商品や売り方を提案します。

アイスを売ること自体が目的ではありません。

相手が夏の売上を伸ばすために、アイスという手段を使っているのです。

現在の私は、コンサル営業をしています。

食品メーカー時代とは、扱うものが大きく変わりました。

相手によって悩みも違います。

業務を効率化したい。

海外拠点との連携を改善したい。

設計品質を高めたい。

投資の判断基準を整理したい。

同じ課題は、ほとんどありません。

だから毎回、相手の状況を聞き、必要な解決策を考えます。

食品営業とコンサル営業。

最初は、まったく違う仕事だと思っていました。

でも、振り返ると本質は同じです。

相手が何を実現したいのかを考える。

その目的に合った手段を選ぶ。

違うのは、

最初から売る商品があるかどうかだけです。

食品営業には、アイスや鍋商材があります。

コンサル営業には、最初から決まった答えがないこともあります。

相手に合わせて、解決策を組み立てます。

それでも、仕事の順番は変わりません。

目的を理解する。

手段を選ぶ。

行動する。

この順番です。

ところが仕事でも、私たちは手段から入りがちです。

とりあえず資料を作る。

とりあえず会議を開く。

とりあえず商品を紹介する。

それ自体は仕事をしているように見えます。

でも、

「何のためにやるのか。」

が曖昧なら、努力が成果へつながりません。

夏の売上を伸ばしたい相手に対して、季節も目的も考えず商品を持っていく。

それでは提案になりません。

食事も同じでした。

目の前にあるから食べる。

時間だから食べる。

コンビニへ寄ったから買う。

目的を考えず、手段だけを選んでいます。

仕事で大切なのは、

「何を売るか。」

の前に、

「相手は何を実現したいのか。」

と考えることです。

食事で大切なのは、

「何を食べるか。」

の前に、

「自分はなぜ今、食べたいのか。」

と考えることです。

どちらも、答えを出す前に一度立ち止まる必要があります。

相手の話を聞く。

状況を見る。

目的を考える。

その余白がなければ、いつもの商品や慣れた提案へ反射的に飛びついてしまいます。

だから、空腹から得た学びは仕事にもつながりました。

すぐに満たさない。

すぐに答えを出さない。

まず問いを持つ。

食事なら、

「本当に今、食べたいのか。」

仕事なら、

「相手は本当に何を実現したいのか。」

この問いが、選択の質を変えます。

目的が決まれば、手段は自然と絞られる。

食品営業でも、

コンサル営業でも、

食事でも、

本質は同じでした。

次の一食だけ、自分の意思で選ぼう

ここまで読んで、

「よし、明日から16時間断食を始めよう。」

そう思った方もいるかもしれません。

でも、それはこの記事で伝えたいことではありません。

私自身、16時間断食は続きませんでした。

だから、無理に勧めることはできません。

生活も違います。

体質も違います。

運動量も違います。

誰かに合った方法が、自分にも合うとは限りません。

それでも、この本を読んだ意味はありました。

食べない時間をつくったことで、食べる理由を考えるようになったからです。

本書は、食べない時間が身体に与える意味を教えてくれました。

一方で私には、その時間が自分の意思を取り戻すための余白になりました。

だから今日から始めてほしいことは、断食ではありません。

次の一食を食べる前に、五秒だけ立ち止まることです。

「本当に今、これを食べたいのか。」

そう自分へ問いかけてみてください。

答えが「はい」なら、食べればいいと思います。

旅行先の名物でもいい。

寿司でもいい。

ラーメンでもいい。

ジャンクフードでもいい。

日本酒やワインを楽しむ日があってもいい。

自分で選び、その時間に納得できるなら、私はそれを健康に失敗した一食だとは思いません。

反対に、

「何となく。」

という答えしか出てこないなら、一度だけやめてみる。

食べないことを褒める必要はありません。

我慢できたと評価する必要もありません。

ただ、

「今回は自分で選べた。」

それだけで十分です。

健康法を続けられなかった人ほど、いきなり大きな習慣を始める必要はありません。

毎日16時間空ける。

好きなものを禁止する。

食事をすべて記録する。

そうした行動が合う人もいます。

でも、始める前から苦しくなるなら、もっと小さくていい。

次の一食だけでいいのです。

朝食も、昼食も、夕食も、これから一生完璧に選ぶ必要はありません。

次に口へ運ぶものだけ、自分で選ぶ。

その一回ができれば、また次の一回を考えられます。

健康は、大きな決意で突然変わるものではないと思います。

小さな選択を、自分へ返していく。

その積み重ねで変わっていきます。

食事の前の五秒が、仕事と人生の選択も変えていく

食事の話が、少し大きく聞こえるかもしれません。

でも、私たちは一日の中で何度も選択しています。

何を食べるか。

何を買うか。

どの仕事から始めるか。

誰に相談するか。

どの提案を出すか。

何に時間を使うか。

そのたびに、深く考えているわけではありません。

多くの行動は、いつもの流れで決まっています。

食事と同じです。

時間になったから食べる。

目に入ったから買う。

前回と同じだから、同じ提案をする。

会議だから、とりあえず資料を用意する。

習慣は、生活を効率化してくれます。

毎回すべてを考えていたら疲れてしまいます。

だから習慣そのものが悪いわけではありません。

ただ、重要な場面まで反射で決めてしまうと、本当に必要な選択を見失います。

そんなときに必要なのが、わずかな余白です。

食べる前の五秒。

提案する前の五秒。

メールを送る前の五秒。

会議を始める前の五秒。

「何のために、これを選ぶのか。」

そう問いかける。

たったそれだけで、いつもの行動が自分の選択に戻ります。

私は16時間断食を続けられませんでした。

でも、その失敗があったからこそ、立ち止まることの価値に気付きました。

空腹をすぐに埋めていた頃は、自分が何を求めているのか分かりませんでした。

食べない時間ができたことで、欲求と習慣の違いが少しずつ見えるようになりました。

仕事でも同じです。

すぐに商品を出す。

すぐに解決策を話す。

すぐに資料を作る。

その前に、

「相手は本当に何を実現したいのか。」

と考える。

その余白が、提案を変えます。

だから空腹から学んだことは、食事の選び方だけではありませんでした。

すぐに答えを出さないこと。

一度、自分の本音や相手の目的を考えること。

そして、目的に合ったものを選ぶこと。

食事でも、仕事でも、人生でも、選択の質は行動の直前にある小さな余白で変わるのだと思います。

今日からできることは、食べる前に五秒だけ立ち止まること

今日からできることを、改めて一つに絞ります。

食べる前に五秒だけ立ち止まる。

そして、自分へ聞いてください。

「本当に今、これを食べたい?」

ここで、

「身体に良いか。」

だけを聞かないことが大切です。

健康に良いものを選べたかどうかだけで判断すると、また正解探しが始まります。

聞くのは、自分の意思です。

本当にお腹が空いているのか。

その味を楽しみたいのか。

誰かとの時間を楽しみたいのか。

運動後の身体を回復させたいのか。

それとも、ただ目に入ったから手を伸ばしているのか。

食べる理由に正解はありません。

旅行を楽しむ。

妻との食事を楽しむ。

好きなお酒に合う料理を選ぶ。

それも、十分に納得できる理由です。

大切なのは、選んだ理由を自分で分かっていることです。

もし本当に食べたいなら、罪悪感を持たずに楽しんでください。

食べたあとに、

「またやってしまった。」

と自分を責める必要はありません。

あなたが自分で選んだ一食だからです。

もし、何となく食べようとしていたことに気付いたなら、今日はやめてみる。

それも我慢ではありません。

自分の意思で選び直した結果です。

この二つを区別できるようになると、食事の満足感が変わります。

食べることも、

食べないことも、

自分の選択になります。

健康は、禁止するものが増えた状態ではありません。

自分で選べるものが増えた状態なのだと思います。

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『「空腹」こそ最強のクスリ』は、私にとって16時間断食を成功させるための本ではありませんでした。

食べない時間を通して、自分がどれだけ無意識に食べていたかに気付かせてくれた本でした。

紹介されている方法をそのまま続けられなくても構いません。

本を読んだあとに、自分の食事を一度でも考え直せたなら、その読書には意味があります。

仕事帰り。

コンビニへ入ります。

飲み物を手に取り、レジへ向かう。

途中で、ホットスナックが目に入ります。

香りがする。

美味しそうに見える。

以前なら、そのまま注文していたかもしれません。

でも今日は、五秒だけ立ち止まってみてください。

「本当に今、これを食べたい?」

答えが「はい」なら、買えばいい。

その一口を、納得して楽しめばいい。

答えが「何となく」なら、そのままレジへ進んでもいい。

空腹は、食べるための時間ではありませんでした。

自分の本音を聞き、

自分で選ぶための時間でした。

レジ横で立ち止まった、その五秒。

そこから、あなたの食事はもう自分のものになっています。

『「空腹」こそ最強のクスリ』は、16時間断食や空腹時間の考え方を知りたい方にとって、最初の一冊になりやすい本です。

ただし、書かれている方法をそのまま実践することだけが、読書の目的ではありません。

生活リズムも、体質も、運動量も人によって違います。

私自身、本書を読んで16時間断食を試しましたが、長く続けることはできませんでした。

それでも、この本を読んだ意味はありました。

普段の自分が、

本当に空腹だから食べているのか。

それとも、時間や場所に反応して食べているのか。

その違いを考えるきっかけをもらえたからです。

方法が自分に合うかどうかだけで終わらせず、

「この本から、自分の生活に何を残せるだろう。」

そう考えながら読むと、断食の成否だけでは測れない学びが見つかると思います。

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