仕事では、一日中頭を使っている。
予定を考え、数字を考え、相手のことを考える。
気づけば、目の前の景色よりも、頭の中を見ている時間の方が長い。
だからなのか、たまに自然へ行きたくなる。
僕にとってキャンプは、ただ遊ぶ趣味ではない。
五感を思い出すための寄り道なのかもしれない。
最初は、ただのバーベキューだった
僕がキャンプにハマったのは、新潟に住んでいた頃だった。
新潟には5年住んでいた。
海も山も近く、少し車を走らせれば自然の中へ行ける。
最初は友人に誘われて始めた。
当時はまだキャンプブームなんてなく、外で肉を焼いて、お酒を飲んで、そのまま寝る。
僕たちにとっては、自然の中でやるバーベキューだった。
それだけでも十分楽しかった。
その後、コロナ禍でキャンプブームがやってきた。
キャンプ用品店には人が並び、SNSにはおしゃれなテントが並ぶ。
そんな様子を見ながら、少しだけ心の中で思っていた。
「俺はブームになる前からやってたけどね。」
でも今思えば、その頃の僕はまだキャンプの本当の楽しさを知らなかった。

一人になって、楽しさが変わった
もともと僕は、一人で過ごすのがあまり得意ではなかった。
予定が空けば誰かを誘う。
飲みに行く。
誰かと話す。
そんな時間が好きだった。
だから初めてソロキャンプへ行く時は少し不安だった。
でも、一人だからこそ見える楽しさがあった。
キャンプは現地へ着く前から始まっている。
今日は何を食べよう。
日本酒にするか、ワインにするか。
途中のスーパーで地元のお酒を探し、それに合う料理を考える。
日本酒なら刺身かな。
ワインなら肉かな。
そんなことを考えながら買い物かごへ食材を入れていく。
寝る場所も、食事も、過ごし方も、自分で作る。
その少し面倒な時間さえ楽しかった。

自然は、ぼーっと眺めるものではなかった
ソロキャンプを始めてから、自然の見え方が変わった。
山は山。
木は木。
昔はそのくらいだった。
でも、一人で過ごしていると、少しずつ違いに気づく。
葉の形が違う。
風の音が違う。
鳥の鳴き声も時間で変わる。
薪によって火の育ち方も違う。
煙の香りも違う。
料理を作れば、肉の焼ける音がする。
日本酒を飲めば、その土地の味がする。
キャンプは何もしない趣味だと思われることがある。
でも実際は違う。
木を見る。
風を聞く。
煙の香りを感じる。
料理を味わう。
火の暖かさを感じる。
自然の中では、五感が忙しい。
頭の中から、目の前へ戻る
仕事では、いつも先のことを考えている。
数字。
予定。
メール。
資料。
スマホを見れば、新しい情報が次々と流れてくる。
キャンプでは違う。
火を育てる。
料理をする。
空を見上げる。
今、目の前にあることだけを考える。
何か答えが見つかるわけじゃない。
でも、不思議と頭の中が整理されていく。

最後だけは、何も考えない
キャンプ中は意外と忙しい。
設営をして、
料理をして、
自然を感じる。
五感は一日中働いている。
でも、最後だけは違う。
料理を食べ終え、焚き火が落ち着いてきた頃。
熱燗をゆっくり口に運ぶ。
パチッ、と薪がはぜる。
その音だけが静かな夜に響く。
その時間だけは、本当に何も考えていない。
仕事のことも。
明日の予定も。
将来のことも。
ただ、焚き火を眺めながら熱燗を飲んでいる。
自然は何かを教えてくれるわけじゃない。
でも、普段使わなくなっていた五感を思い出させてくれる。
そして最後には、何も考えなくていい時間をくれる。
だから僕は、また自然へ行きたくなる。

今では、妻と一緒に楽しんでいる
ソロキャンプを始めたことで、一人で過ごす時間の楽しさを知った。
でも今は、妻と一緒にキャンプへ行くことも多い。
キャンプ場を探し、途中で地元の酒や食材を買う。
二人でテントを張り、料理を作り、焚き火を囲む。
妻も、僕が使っているダックノットのテントを気に入っている。
レストランへ行く日もあれば、ホテルへ泊まる日もある。
その選択肢の一つに、自然の中で一晩を過ごす日が加わった。
何か特別なことをするわけではない。
一緒に火を見て、食事をして、朝を迎える。
今ではキャンプは、僕たちにとって一つのデートになっている。
最後に、僕が使っているキャンプギアを紹介する
キャンプ道具には、そこまでお金をかけない。
テーブルや調理器具、小物類は、メルカリやホームセンターで探すことが多い。
ノーブランドでも、使えれば十分だと思っている。
ただ、その中でも「これだけはこだわりたい」と思って選んだものがある。
まずは、テント。
僕が使っているのは、DUCKNOT(ダックノット)の「ハンティングヘキサ T/C SW」だ。
見た目の無骨さも好きだが、一番気に入っているのは、プライベートな空間を保ちながら星空を見られるところだ。
前幕の一部を巻き上げると、周囲からの視線を遮りつつ、テントの中から夜空を眺められる。
焚き火を終えたあと、そのまま椅子に座って星を見る。
この時間があるだけで、このテントを選んでよかったと思える。
次に、焚き火台。
使っているのは、キャプテンスタッグの「ヘキサステンレスファイアグリル」だ。
焚き火だけでなく、バーベキューやダッチオーブンにも使える。
組み立ても、スタンドに本体を載せるだけなので難しくない。
折りたためば薄くなり、専用バッグに入れて持ち運べる。
見た目はしっかりしているが、使い方はシンプルだ。
料理をして、そのまま薪をくべて、最後は焚き火を眺める。
一台でキャンプの夜を最後まで任せられるところが気に入っている。
ほかのキャンプ道具も、ひと通りそろっている。
テーブル、チェア、ランタン、調理器具、寝具。
高価なものばかりではないが、それぞれ選んだ理由がある。
それについては、また今度紹介したい。



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